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競歩の情報、私のうんちく話を書いてます
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rawk
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男性
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IT業
趣味:
競歩・耐久スポーツ
自己紹介:
先代ブログを引き継いであまり知られてなさそうな競歩の情報を私のうんちく話を交えて書いていきます。
適度に更新していきます。何日更新されなくても怒らないでください。。。

内容は私個人の見解を書いています。

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2024/04/25(Thu) 15:39:12
 競歩が初めてオリンピックに登場したのが、1906年のアテネ中間大会です。
他の競技同様、競歩種目も技術の進歩とともに
タイムも当然のことながら向上してきました。

 ちょっと面白いデータがあるので紹介します。

 前ブログでもそうなのですが、映像は載せていませんでした。
いろいろ著作権だとかうるさく言われるのも嫌だし、ということで避けてきたんですが
これはぜひ紹介した方がよいというのが
Youtubeを探ってたら見つけてしまいました。

1964東京オリンピックの記録映画で50km競歩の紹介 
http://www.youtube.com/watch?v=gfbDrn9RPdE

 
 私も聞いていたのですが、この東京オリンピックでのイメージが日本での競歩のイメージとして定着したそうです。
つまり腰振るスポーツとして、大きな誤解を生む結果となってしまったのです。

 それはさておき、当時の選手の動きを見てみると今との違いがよくわかります
当時は今よりのストライドが広げる(130cm~140cm)歩きが主流で、
腕を横に振っています。
まだ50kmの世界記録が4時間を突破していない時代です。
優勝したパミッチ(イタリア)のタイムが4時間11分12秒でした。
(当時の世界記録は4時間00分50秒、翌65年に初の3時間台がマークされました)

 この当時のルールというのが「着地してる足はずっと膝を伸ばす(要約)」というもの。
それが1973年のルール改正で「着地してる足は体が地面と垂直となるとき膝を伸ばす(要約)」となります。
後者を言い換えると、前へ振り出して着地する瞬間は膝を曲げてもいい
とにかく、体とまっすぐになるときは膝を伸ばしなさい、という定義に変更されました。

 これによって競歩のスピードはグーんとの上がり、タイムも大幅に更新されていきます。
ルール改正により「膝・体全体を柔らかく使えるようになった」言ってよいでしょう。
実際、今と比べると躍動感がなく、ちょっと硬い感じがします。

 
 記録の向上とともに、審判による走りとの区別が難しくなってきたこともあって
1995年、膝曲がりの定義が変更となり、
現在の「着地の瞬間から体が垂直になるまで膝を伸ばす(要約)」と
1973年以前に近いルールになりました。
それによって、それまでのルールを活用していた
ソビエトの多くの選手が消えていきました。

 91年東京で肩組ゴールインで1位と判定されたポタショフもその一人で
この選手はやや膝が甘いところがあったらしく
東京大会以降はほとんど失格でした。


 そんな東京オリンピックから40年以上が経過して
現在の競歩の技術は進歩しました。

大阪世界陸上男子20km競歩(ノーカット版・地上波では放送されたなかったため初めて見る方もおられることでしょう)
http://www.tbs.co.jp/seriku/result/atm0921_010.html
 

 ストライドは東京オリンピックと比べ多少狭くなりましたが、
地面を蹴ってはねるのではなく、体全体で後ろに押し出すという技術が主流に。
押し出すためにも、腕振りが横ではなく前後となりました。
1km4分を切る選手たち、短距離の技術といっしょで
上げた足をすぐ下に下ろして、上下動を起こさず、浮かない技術。
こんなスピードでもペレス(エクアドル)の動きはきれいでスムーズというのがよくわかります


 ちなみに余談としまして、競歩は周回コースで行なわれることもルールの一つで
1932年ロサンゼルス大会で50kmとなったときでも周回コース。
それが、この東京オリンピックの50kmは例外中の例外で、
甲州街道片道25kmの往復コースでした。
折り返し地点となった京王線・府中駅近くに折り返し地点を記念する記念碑が建っています。
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2007/11/26(Mon) 23:59:50
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納得しました。
私は古い参考書をよんでいましたので古い競歩をしていたのですね。
ただ、1973年以後の着地をした瞬間膝が少し曲がってもいいとい
う歩き方は自然な膝の動きに合っていると思います。ただ着地で膝が少
し曲がっていてその後垂直になるときに膝を真っ直ぐに直すということは
なかなか難しいでしょうね。東京オリンピック野優勝者のパミッチ選手の写真を見ますとはっきりと膝が曲がっています。今の
様に着地の最初から膝関節を固定する動きでなければ膝がどうしても曲がって
しまうと思います。やっかいですね。時々坂道を登るときに腕を横に振ると腰
が入って登りやすい感じがします・でも隣りに競歩をしている人がいれば邪魔
でしょうね。偶に女子で横に腕を振っている選手がいますけれど大股に歩くた
めに自然とそうしているのでしょうね。
鈍足 2007/12/01(Sat)08:41:53 編集
無題
世界陸上の動画は、参考になりますよね。
なかなかゆっくり見られないのがいたいのですが…。
東京五輪の25キロコースというのもすごいですね。
審判の方も大変だったのではないでしょうか。
とみ 2007/12/02(Sun)21:58:08 編集
各返信
>>鈍足さん
技術的にはあまり気にしない方が良いと思います。基本的にいつの時代の指導書も歩いているのには変わりません。むしろ昔の方がスピードが今よりも遅い分しっかり歩いてるかもしれません。
73年以降のルールもピッチが速くなったため審判が見破れなくなってルール改正が行なわれました。以前のストライドが広いヒト向けのルールだったかもしれません。

>>とみさん
貴重なVTRになると思います。
当時は審判も車で移動しながらやっていたそうです。また、以前の輪島のコースも1周10kmでやっていたそうで、後方の選手になると先頭を追っかけるため審判がいなくなってしまうこともあったようです。

>>rawk 2007/12/03(Mon)00:31:16 編集
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